あなたに
ishii tatsuya
あれからどれくらいの
時間が過ぎたのだろう
記憶の片隅では今も
あの笑顔が見つめる
ひととき同じ道を
歩いたあなただから
今にも挫けそうな時は
思い出してほしいと伝えたい
あなたに風の夜抱き合った
雨の窓雫を追う
ちょっとした仕種濡れた瞳
長い髪もまだ胸の中
多分君は何もかも
気付いていたのだろう
幸せ過ぎる恋の途中
ふいに感じた予感に
あの頃言えなかった
一つの言葉がある
何より素晴らしい季節を
この心にくれたあなたにありがとう
四月の日射しの中あの街角の店で
いきなり泣きはじめた理由
何故か解らないでいるんだ今でも
酔いつぶれ眠る部屋黙り込む車の中
もうきっと二度と行かない場所
切ない程遠く感じて
多分君は何もかも
気付いていたのだろう
幸せ過ぎる恋の途中
ふいに感じた予感に
何んたたろこの日まで
あなたは今もどこか
知らない町で生きて
誰かを愛しているだろう
だからこの歌を聞かせたいあなたに