幸せと書いた手紙
miyazawa kazushi
二百歩 歩けば
いつものあの風呂屋
待ちきれず渡る線路
電信柱を ゆさぶる北風が
二人の手を結ばせる
笑いとばしているうちに
悲しみは去ってく
そんな僕のロぐせに
うなずいては泣いた
いつか結ばれると信じてた
春が来ると信じてた
涙こらえ出て行った あの日
小骨が ちょこんとつかえた
この心 「幸せ?」と聞いた手紙
背中に積もった雪にも気づかずに
肩を抱いた高円寺
屋台の親父の話にのせられて
仲直りしては帰る
笑いそびれているうちに
幸せは去ってく
そんな星のいたずらに
うなずいては泣いた
いつか迎えに来てね と言った
忘れないでね と言った
涙こらえ手を振った あの日
いつか結ばれると信じてた
春が来ると信じてた
涙こらえ出て行った あの日
小骨が ちょこんとつかえた
この心 「幸せ」と書いた手紙
「幸せ」と書いた手紙