手のひら
miyamoto shinji
揺れのない空気と伝わらない震動
胸の空洞を手のひらに映す
浮かび上がる柔らかく
暖かい球の気配 温もり
積み重なる確実に重く
忘れ 感じず 感情を操る
強い衝動に駆られず
深い空虚に
締めつけられる事もない
操る術を手に入れた
感覚もなく
揺れのない空気と伝わらない震動
胸の空洞を手のひらに映す
浮かび上がる柔らかく
暖かい球の気配 温もり
投げつけた石は
ゆっくりと向かった
過去の何処にも
逃げ場所はなかった
ガラス玉に映る景色流れていた
体内では止まったまま時は流れる