リバーズ エッジ
素生 松本
似合わないシャツとほどけた靴ヒモ
疲れた体で笑ったりすんだよ
ふるえてた声を上手に隠して
伝えた所で時間切れの合図
大丈夫平気だよいつものことさ
ベロの奥の方が少し熱くなった
川辺りに沿って走りながら
もうすぐ家だよと涙をはげました
笑われるのが何より恐かった
できれば一人きり誰にも会わないで
元気でいるよと書いてはやぶって
たまった溜め息のベッドで眠る
開け放った窓のすき間から声が
居るのは分かってる
いつまでも待ってる
大丈夫平気だよ側にいてやる
大丈夫平気だよもうすぐ夜明けさ
川辺りに沿って走りながら
ウソみたいな声で世界を呼んでみる
今ありがとう言い出せないかわり
悲しい成分が抜けた嬉し涙
今暗闇になれたその体を
朝焼けが燃やして温度を上げていく
走りだした