猫がふんじゃった
Noriyuki Makihara
僕が帰ってきたのに 気付いた猫が
眠る君の横顔 ふんずけてやって来た
笑い声ころしながら 今日はついてなかったと
首をかしげる猫に 話すともう救われてる
ごめんよ 待ちくたびれたんだねえ
みけんにしわをよせて 寝息をたててる
少しのびたひげが あたって起こさないように
君の額にそっと kiss をした
毛布に僕ももぐりこんだら
一瞬目をさまして 僕の胸に手をのせる
とてもいい映画を 見たような気持ちで今日が
毛布にくるまって 終わってゆく
僕もねむる 君もねむる 猫もねむる