風になってゆく
Daichi Watanabe
あと少し 走ろうか
行く当てもなく 映画のように
甘えてた 自尊心を
刻むように アクセル踏む
きみはコーデュロイのズボンのポケットに
タバコを隠して
窓の向こうでキラキラ輝いた
都会を見ていた
夜明けがくる
ぼくらのこと 気にもしないで
Rolling 風になってゆく
ぼくらの目に映るもの
いつか100年たった頃は
この街も思い出たちも 消えちゃうかなぁ?
胸を打つ 鼓動が
あのカーブを 曲がりきれば
新宿の ロックバーで
聴いた歌を 思い出すよ
きみとぼくとの時間を モノクロの
フィルムに焼いたら
車窓に映りこんでる ぼくたちは
ボガートとヘップバーン
夜明けがくる
ねぇ ぼくら今夜 どこまでいこう?
Rolling 笑ってくれよ
孤独の光の中で
いつか100年たって 死んでも
忘れてしまわないように
真っ暗な 東京の街も
もうすぐ変わっていくんだね
気づいて そしてぼくらも
ちょっとだけ変わっていった
ちょっとだけね