まちかど
しずかなそよ風
土曜日の午後のざわめき
突然揺れる瞳
髪を切ったあなたがいた
小さな肩には
いつか抱きしめたぬくもり
あの日のことは 今も
きっとたぶん 秘密のまま
逢えないほどふたりは
はなれたわけじゃないのに
声をかければ たちまち
あなたが消えてしまいそう
やさしい吐息を
さそう唇が遠いね
涙のようにおちた
春の光 とても痛い
逢えないほどふたりは
はなれたわけじゃないのに
ほほえむだけでいいなら
あなたのそばにいられそう
逢えないほどふたりは
はなれたわけじゃないのに
声をかければ たちまち
あなたが消えてしまいそう