氷の箱
フミヤ 藤井
木枯らし街路樹の落ち葉を転がす
どんより曇り空 冬が近づくよ
溜め息が白い霧を作り
すれ違う肩の風に吹かれ
なぜ今を生きているのかも
わからないまま時が過ぎ
誰にも見えない胸の傷
コートの中に隠して漂ってる
枯れ葉さ
氷の箱の中僕は立っている
すべてが溶けるまで僕はこの中に
背をまるめ人混みを彷徨い
色のない街をただ振り向く
なぜ今ここにいるのかさえ
思い出すのも空しくて
信じられるやさしささえも
臆病な目を伏せてゆく
なぜ今を生きているのかも
わからないまま時が過ぎ
誰にも見えない胸の傷
コートの中に隠して漂ってる
枯れ葉さ
氷の箱の中僕は立っている
すべてが溶けるまで僕はこの中に