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okamoto sadayoshi
何にも欲しい物など無いのさ
とりあえず今はね
過不足のない日々だ
午後から何処かへ出かけようか
洗濯物はもうそのままでいいからさ
部屋の鍵を閉めて 階段を降りて
お気に入りの靴をはいて
行こうよ ねえ
いつの日か歳をとって
やがて老いぼれになったとしても
こんな小春日和の穏やかな日なら
うれしいんだけどな
「もうすぐ二年目になるね」と
君は小さなスキップ
踏みながら前を行く
君が小さなステップ
踏みながら前を行く
うれしいな たのしいな...