風のようにうたが流れていた
Kazumasa Oda
緑に輝く はるか遠い日々
いつでも 風のように
うたが流れてた
ことばの意味さえ
分からないままに
覚えた そのうた 口ずさんでいた
わけもなく ひとり 寂しい時
そのうたをうたえば
哀しみは いつのまにか
消えていった
出会いも 別れも 知らぬままに
流れるうたをきいていた
なぐさめられて はげまされて
そして夢をみた
やがて時はすぎ 人も去りゆけば
いつしか すべてのこと
忘れられてゆく
でも そのうたをきけば
淡い想いが 小さな出来事が
あざやかに よみがえる
なつかしく
あの夏の空 きらめく海も
忘れかけてた 青い恋も
そしていちずにときめく心も
昨日のことのように
出会いも 別れも 知らぬままに
流れるうたをきいていた
なぐさめられて はげまされて
そして夢をみた
面影さえ もう 残らないこの街
それでも 風のように
うたが流れてる